10月後半ともなると、日本各地の醸造所で新米新酒の仕込みが始められますね。酒は、何も人間が酔っ払うためだけにあるのではありません。「サル酒」と言うものがあります。これは、サルが岩のくぼみや樹木のウロに山ぶどうなどの果実をため込み、それが自然にアルコール発酵した「野生の果実酒」のことです。そのサル酒は、サルばかりか木こりが見つけては仕事の合間に盗み飲みしていたそうですよ。そもそも酒とは、糖分を酵母が発酵させた結果出来るアルコール飲料のことであり、酵母と糖分、あとは酵母が働くだけの温度さえあれば勝手に出来るものなのです。そして、自然界には酵母が多く存在しているため、果実が自然に落下しただけでも発酵することがあります。南米ギニアでは、「ホエザル」がヤシの実の発酵した樹液を飲むと少し酔っぱらって陽気になり、なんと、親しい仲間同士で「飲み会」も行われるそうです。発酵したリンゴを食べて千鳥足になるスウェーデンの「ヘラジカ」や、カリブ海のセントキッツ島で観光客のカクテルを盗み飲むサルもいるそうです。花壇のナメクジ対策で、ビールを紙コップに半分ぐらい注いで地面に置いておくと、夜な夜なナメクジがビールを舐めに来て溺死します。クワガタやカブトムシを捕まえるには、ハチミツに酒を混ぜて木に塗っておくとたくさん集まって来ます。ショウジョウバエも発酵品を口にしていると、やがてアルコール依存症になってしまうそうですよ。ハエやナメクジも、飲まずにいられるか!という日々もあったことでしょう?!(2024.10/15) |