(発表 / 2019年4月12日)

「卓男賞」は、故加藤幸兵衛(五代)の遺徳と功績を讃えることを目的とした事業からの寄付金をもって基金を設置し、優れた作家活動と美濃陶芸の育成に尽くした事績に対して贈られる賞です。
昭和58年に「第1回幸兵衛賞」として始まり、平成23年から「卓男賞」に名称を変更しました。

卓男賞 / 水野雅之(みずのまさし)
(土岐市泉町定林寺)

【受賞理由】
長年の陶芸生活の中で伝統的素養を踏まえつつ、近年は紫志野、古美濃、美濃山等を創作し、幅広い活動を行っている。
美濃陶芸協会に於いても、平成23 年より理事に、平成25年から副会長に就任し現在に至っている。
協会の振興及ひや発展に貢献し、これが認められた。

【主な陶歴】
昭和32年 土岐市生まれる
昭和53年 大阪芸術大学工芸科出
昭和54年 多治見工業高校窯業専攻科修了
昭和56年 正眼短期大学禅学科卒業
個展発表を主体に活動している。

【陶芸に入った動機】
陽山窯三代目として。
また、正眼短期大学禅学科に於いて梶浦逸外、谷耕月、山川宗玄の各師と出会い、禅の境涯を体得すべく半地上式穴窯により桃山古陶を探求する。

【得意な分野 】
伝統的な技法を元に独自な現代の息吹きを加え、現代生活を通して桃山の茶陶美を楽しんで頂ける作品を中心に、作家活動を行っている。



 (発表 / 2019年5月30日)

「智子賞」は、ヤマカグループ代表加藤智子(かとうさとこ)氏より寄贈された寄付金を基に、美濃陶磁の次世代を担う若手作家育成を目的として、平成27年に設けられた賞です。この賞は、毎年、加藤智子氏を含めた選考委員会が受賞者1名を選定するものです。受賞者には賞状と賞金100万円が授与されます。受賞者は1年かけて作品を制作し公的機関に寄贈されることとなっています。

智子賞 / 加藤土代久(かとうとよひさ)
(土岐市下石町)

【受賞理由】
古作品に学び、その中で創意工夫を持って新しい作品にも挑戦している。
現代に望まれ、未来を明示出き生活を豊かにする造形美を追及されており、釉薬の研究と合わせて独自の世界を確立しつつあり、中堅作家として活躍が顕著である。

● 昭和37年(1962) 土岐市生まれ

【入選・入賞】
 朝日陶芸展新人奨励賞 受賞
 多治見市美術展 受賞
 中日国際陶芸展 入選
 朝日陶芸展 入選(以後1回)
 東海伝統工芸展安藤七宝賞 受賞
 岐阜県美術展優秀賞 受賞
 東海伝統工芸展 入選(以後2回)
 美濃陶芸展中日奨励賞 受賞(以後2回)
 現代茶陶展 入選
 美濃陶芸庄六賞茶盌展庄六賞 受賞 作品永年保存
 一水会陶芸展 入選(以後1回)
 フランス セーヴル美術館買上げ所蔵
 美濃陶芸展中日陶芸賞(紅紫釉扁壷)受賞
 美濃陶芸桔梗賞 受賞
 美濃陶芸庄六賞茶盌展審査員特別賞 受賞
【個展等】
 大阪高島屋本店・名古屋松坂屋本店・三越・各地で個展開催

【得意な分野 】
氏は、桃山時代以来の美濃の伝統を守りながら、志野焼作品を現代感覚で表現する作家であり、荒々しい豪快な作風の立体的な志野焼作品が多く見られる。志野以外では、長年研究して独自に出した紅紫釉(こうしゆう)と名付けた赤い色合いの作品等も手掛けている。




お問い合わせは、 公益社団法人美濃陶芸協会事務局 Tel.0572-25-5551 Fax.0572-25-5879 Email