平成22年(2010)、加藤孝造名誉顧問が瀬戸黒技法で人間国宝に認定。 平成23年(2011)、14年間会長職にあった七代加藤幸兵衛が退任し、名誉会長となりました。そして第4代会長には林恭助が就任しました。長らく親しまれて来た「美濃陶芸協会ギャラリー」を一旦閉鎖。平成24年3月、多治見市東町の「多治見市美濃焼ミュージアム」内に事務局を移し、新世代の会長、副会長による指導のもと、陶芸界・陶磁器産業を取り巻く厳しい環境等に対応して行くための新たな体制を整えました。
かねてより準備を進めてきた公益社団法人化について平成24年12月10日に認定が下り、「公益社団法人美濃陶芸協会」が誕生いたしました。それに伴い、従来から開催している「美濃陶芸展」および「庄六賞茶盌展」は会員以外にも門戸を開き、今年度より公募展といたしました。さらに、平成25年1月25日には、「協会設立50周年記念式典」を地元各界のご来賓を招き盛大に挙行し、50年の誇りと新たなる門出の決意を会員の心に刻みました。
「美濃陶芸展」と庄六賞改め「美濃茶盌展」を毎年交互に開催。多治見市虎渓山町の「とうしん学びの丘"エール"」内に事務局を移転。令和3年、第5代会長に安藤工が就任。そして、多治見市本町に「美濃陶芸協会ギャラリー」を復活。また、名古屋市東区のテレピアとなりに、東海テレビと共同運営の「ギャラリー碗 [one]」を開廊いたしました。この多治見と名古屋の2つのギャラリーにより、会員の作品発表と美濃陶芸の魅力を知らしめる恰好の場が得られ、会員の創作意欲向上に寄与しています。
令和5年(2023)、公益社団法人美濃陶芸協会は創立60周年を迎え、10月10日に記念式典が挙行されました。記念事業のメインとして、「創立60周年記念美濃陶芸展」がとうしん美濃陶芸美術館で開催されました。この展覧会では現役会員のみならず、協会の歴史を築いてこられた諸先輩会員の作品も特別展示させていただきました。これらの作品を目の当たりにすることにより、会員一同60年の歴史の重みと誇りを噛みしめ、美濃陶芸文化を支える立場の責務を改めて心に留めました。