聖母マリアは、紀元前17年9月7日、「ガリラヤのナザレ」(現イスラエル北部)にて、「ダビデ王」の血を引く父ヨアキムと母アンナの元に誕生しました。3歳から神殿で神に仕え、敬虔なユダヤ教徒として育ち、14歳の時に大工の「ヨセフ」と婚約をします。「イエス」を生んだのは紀元前4年、16歳ごろとされています。イエスが33歳で磔刑により死亡した時、マリアは49歳前後でした。マリアは、イエスの死後11年間生きていたとされていますが、この間をどう過ごしてしていたのでしょうか。一説によると、「古代ローマ帝国」の都市「エフェソス」(現トルコ共和国イズミール県エフェス)の地で余生を過ごしたということです。当時のエフェソスは海が近く、大型船が寄港する国際貿易港でした。このエフェソスにマリアを連れてきたのは、使徒の1人でのちに「黙示録(もくしろく)」や「ヨハネの福音書」を執筆する「聖ヨハネ」です。彼は、生前のイエスから母マリアの世話を頼まれていたのでした。マリアとヨハネは、パレスチナから地中海を船で渡り、エフェソスの「コレッソス山」の麓に居を構えたのです。現在、そこには「聖母マリアの家」なるものが残されています。マリアは、この家で静かに祈りの日々を過ごし、紀元41年ごろ、60歳前後で亡くなりました。歴代のローマ法王は、この家の正当性について特に公式な見解を出していませんでしたが、1896年に「教皇レオ13世」がこの家を訪れたことがきっかけで、キリスト教の聖地となり、バチカンからの使者が毎年参拝に訪れているそうですよ。(2025.9/1) |