旧暦10月は、出雲地方以外の神様がみな「出雲大社(いづもおおやしろ)」へ集まることから「神無月(かんなづき)」と言い、出雲では逆に「神在月(かみありづき)」と言いますよね。10月のある夜に全国からあらゆる神様が集結し(神集い)、7日間にわたって「神謀り(かみはかり)」と言う「神様サミット」が開かれるのです。そこでは、国家安泰、五穀豊穣などの他、「人々の縁結び」を話し合うとされ、このことから、「出雲大社」は「縁結びの聖地」と呼ばれるようになったのです。「出雲大社」の御祭神である「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」、別名「大黒様(だいこくさま)」は、若き頃「活玉依毘売(いくたまよりひめ)」という美しい女性の屋敷に毎晩通って暮らしていました。2人はいつしか夫婦の契りを結び、間もなく子を宿しました。しかし、姫は男がどこのだれかもわからないので、ある夜、こっそり男の服に「糸巻き」の赤い麻糸を縫い付けて帰しました。翌朝、姫が赤い糸をたどっていくと、大国主の屋敷に着いて男の素性が判ったのでした。この説話から、男女の縁を結ぶ「赤い糸」の信仰が広まったのです。現在、「出雲大社」では「縁結びの赤い糸」の「お守り」を授かることが出来ます。これを服に縫い付けたり、財布に入れておくと良縁が得られるかも知れませんよ!
(2025.10/15) |